六本木境クリニック
境先生
境先生がお答えします!
六本木境クリニック
眉下切開の症例数1632例(2012/4/1~2021/9/27)。カウンセリングからアフターケア、抜糸まで一貫して担当。美容医療業界の技術発展を目指し、学会での発表・講演、Twitterでも活動中です。
日本形成外科学会専門医/日本アンチエイジング外科学会評議員/美容外科学会(JSAPS)正会員/美容外科学会(JSAS)正会員
境先生からの回答
眉下切開はまぶたのたるみ改善に適した方法として、ここ10数年で一般的になってきました。従来のたるみ取りの手術として眼瞼下垂治療は、仕上りが人工的な整形顔になりやすく、腫れも長引くというデメリットがありました。 一方、眉下切開は眉毛のラインに沿って切開するため、傷跡が目立ちにくく、自然な仕上がりとなる方法なのです。
まぶたのたるみを解消させる方法には、眉下切開のほかにも、眼瞼下垂手術や埋没法(糸で結んでたるみを取る方法)などがあります。確かに、眼瞼下垂でも埋没法でも、ある程度はまぶたのたるみを取ることができるでしょう。ただし、仕上がりが整形顔になる可能性がある点に要注意です。
眼瞼下垂手術も埋没法も、まぶたの二重付近のたるみ自体に施術を加える方法です。よって、もとのまぶたの二重構造に手を加える形となるため、どうしても見た目の違和感が生じてしまいます。
一方で眉下切開は、まぶたの二重付近に一切手を加えない手術です。よって、施術を受ける方のもとの目元の印象を残したまま、まぶたのたるみを解消させることができます。まぶたをスッキリとさせつつ自然な仕上がりを目指すのであれば、眉下切開がベストな方法となるでしょう。
眼瞼下垂手術や埋没法によるたるみ治療は、眼球の近くの繊細な場所で行う手術です。よって、レアケースではありますが、眉下切開に比べて手術に伴うリスクが高いことを承知しなければなりません。
術後の状態にも注意が必要です。眼瞼下垂手術を受けた方の中には、術後にまぶたの奥が癒着して重みを感じたり、術後の違和感が長期間にわたって残ってしまったりする人が少なくないとされています。また眼科医の多くは、埋没法による眼球への悪影響を指摘しています。
一方で眉下切開の場合は、目から離れた位置にメスを入れる手術のため、手術中の眼球へのリスクは、ほとんどありません。当然ながら、適切に行われた眉下切開では術後、眼球に何らかの影響が残ることはあり得ません。眉下切開は眼瞼下垂手術や埋没法よりも、眼球へのリスクが少ない施術と言えるでしょう。
目の開きにくさが、おでこのシワの原因になることがあります。まぶたのたるみなどが原因で目を開きにくくなると、視界を確保するために、無意識に前頭筋(おでこのにある筋肉)でまぶたを上に吊り上げます。この結果、おでこにシワが発生。これが習慣化することで、おでこのシワが定着してしまいます。
眉下切開を受けることで、まぶたのたるみが解消されるため、前頭筋に力を入れずとも十分な視界が確保することが可能。この状態が長く続くことで、おでこのシワが改善していくことでしょう。
もちろん、この理屈は眼瞼下垂手術や埋没法にも当てはまります。まぶたのたるみを解消させることで、おでこのシワの解消も期待できる点を理解しておきましょう。
まぶたのたるみはもちろんですが、まぶたのくぼみもまた、老け顔の原因の一つとなります。
まぶたのくぼみは、まぶたのたるみや前頭筋(おでこのにある筋肉)でまぶたを上に吊り上げることが原因で生じることが多いようです。よって、たるみを解消させれば、まぶたの皮膚がテント状にピンと張ったり、おでこの前頭筋の力が抜けてくぼみも同時に解消することがあります。
また、まぶたのくぼみは腱膜性眼瞼下垂により眼窩脂肪がまぶたの奥へと移動することによっても起こります。眼瞼下垂手術や埋没法でも、おでこの前頭筋の力が抜けることともあり、まぶたのたるみとともにくぼみを解消させることができることが知られています。その一方、眉下切開でくぼみまで解消させることができることについてはあまり知られていません。なぜならば、眼瞼下垂手術や埋没法は、まぶたのくぼみに対して昔から行われていた施術ですが、手で眉毛を吊り上げるような眉下切開のシミュレーションによってくぼみが悪化するため、眉下切開はくぼみ目には向かないと言われ続けてきました。
でも、眉下切開は、まぶた全体を広範囲かつ自然に元の姿へ戻す治療法です。効果の及ぶ範囲を考えれば、たるみと同時に、くぼみが解消されても不思議ではありません。
ただし眉下切開は、医師の技術力によって仕上がりが大きく異なります。特に、傷跡を残さないよう手術をするためには、医師に高いレベルの技術力が要求されます。たるみとくぼみを同時に解消し、かつ傷跡の残らない自然な仕上がりを目指すならば、医師の技術力に注目してクリニック選びをすべきでしょう。
まぶたを動かす筋肉にはミュラー筋と眼瞼挙筋という2つの筋肉がありますが、これらのうちミュラー筋は全身の筋肉と連動しています。
ミュラー筋が緊張すると、額から頭、首、肩、背中、腰という順で連鎖的に緊張が拡大。その結果、肩こりや腰痛、めまい、頭痛などの症状を自覚することがあります。これらの症状が長期的に続いてしまうことで、不眠や便秘、倦怠感、冷え性、うつなどの症状へと派生するケースも見られるようです。
眉下切開を受ければ、まぶたのたるみが解消されるため、ミュラー筋を過剰に緊張させることはなくなります。筋肉の緊張の連鎖も軽減されることから、まぶたのたるみに起因した様々な全身症状の改善も期待できることでしょう。
※パニック障害など精神疾患や膠原病・腎不全など重度内科疾患の手術はお断りすることがあります。
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